チョコレートの植物油脂とは?危険なの?※トランス脂肪酸との関係


チョコレートに含まれる植物油脂とは?種類は?

そもそも植物油脂とは何か?についてまず最初に説明させて頂きます。

植物油脂は、植物から取れる油のことで、種子、実、果物などの植物の部分から抽出され、調理や製品製造に使われます。

例えば、大豆、とうもろこし、サフラワー、オリーブ、ココナッツ、ごまなど、さまざまな植物から植物油脂を取ることができます。これらの油脂は、料理においしさや風味を加えるだけでなく、栄養も提供します。

また、植物油脂は私たちの体にとっても大切で、エネルギー源として役立ちます。簡単に言えば、植物油脂は植物から取れる油で、おいしい料理を作るだけでなく、体に必要な栄養も摂れると言う事です。

またチョコレートに含まれる植物油脂に関しては以下の様な種類があります。
  1. カカオバター(Cocoa Butter): チョコレートの主成分で、カカオ豆から抽出される油です。カカオバターはチョコレートをとろけやすくし、滑らかな食感を与える役割があります。

  2. パーム油(Palm Oil): 一部のチョコレートには、パーム油も含まれていることがあります。パーム油は、パームの実から取られる油で、食品工業においても使われることがあります。

  3. 大豆油(Soybean Oil): 大豆から抽出される油で、一部のチョコレートに使われることがあります。大豆油は広く使用されている食用油の一つです。


これらの植物油脂は、チョコレートの風味や口当たりに影響を与えます。

ただ中には危険だと言われていたり、健康リスクが高くなると言われるものもあるので、こちらについても説明させて頂きます。

トランス脂肪酸とは?危険だと言われている植物油脂について


トランス脂肪酸は、油脂や脂肪が特定の加工方法を経ることで生じる特別な形態の脂肪のことです。これは、植物油脂が特定の処理や加熱などで変化する際にできるもので、食品の中に含まれることがあります。

トランス脂肪酸が多く含まれる油脂は、一部で健康に良くないと考えられています。例えば、マーガリンや一部の加工食品に使われることがありますが、高い摂取量が心臓病や健康に悪影響を与える可能性があると言われています。

なぜトランス脂肪酸が危険視されるかというと、通常の脂肪とは異なり、体内での代謝が難しく、動脈に悪影響を及ぼすことがあるからです。そのため、できるだけトランス脂肪酸を摂りすぎないように心がけることが大切です。

簡単に言うと、トランス脂肪酸は特殊な形態の脂肪で、食べ過ぎると体に悪い影響を与える可能性があるという事です。

なお、トランス脂肪酸を取りすぎると、以下のような健康リスクが起こる可能性があります。
  1. 心臓病のリスク上昇: トランス脂肪酸は、LDLコレステロール(悪玉コレステロール)を増加させ、同時にHDLコレステロール(善玉コレステロール)を減少させる傾向があります。これにより、動脈硬化や心臓病のリスクが高まります。

  2. 炎症の促進: トランス脂肪酸は、体内の炎症を増加させる可能性があります。慢性的な炎症は、様々な疾患や健康問題の原因となることが知られています。

  3. 肥満のリスク: トランス脂肪酸は、脂肪細胞の増殖を促進し、肥満のリスクを高める可能性があります。肥満はさまざまな健康問題を引き起こす要因となります。

  4. 糖尿病のリスク上昇: 過剰なトランス脂肪酸の摂取は、糖尿病のリスクを増加させる可能性があります。これは、インスリンの効果を妨げ、血糖コントロールを悪化させることが関与しています。


これらの健康リスクを最小限に抑えるためには、できるだけトランス脂肪酸を含む食品を避け、健康的な食事習慣を心がけることが大切です。

チョコレートの植物油脂は危険なのか?


チョコレートの植物油脂が危険かどうかは、摂取量や植物油脂の種類によって異なりますが、そもそもパンやクッキーを驚くほど食べる欧米各国に比べると、日本は食文化の違いからそこまで摂取していません。

欧米諸国ではこういった理由からトランス脂肪酸について過剰に規制されているため、危険だと言う声も多いですが、チョコレートを食べる量を少し注意すれば、そこまで気にする必要はないかと思います。

ただ、普段から多くマーガリンやバターなどを使ったおやつなどを食べている人は、少し食べる量に注意した方が良いかもしれませんね。

植物油脂不使用のチョコレートはあるの?市販では?

植物油脂不使用のチョコレートは、現在市場で幅広く入手可能です。消費者の健康志向が高まる中、多くの製造業者が高品質で自然な原材料を使用し、植物油脂を避けることを重視したチョコレートを提供しています。

市販のスーパーマーケットや専門店、オーガニックフードストアなどで、植物油脂不使用のチョコレートを見つけることができます。これらの製品は通常、ラベルや製品説明で植物油脂の使用の有無が明示されています。消費者は製品選びの際にラベルを確認し、植物油脂を避けたい場合には植物油脂不使用のチョコレートを選ぶことができます。

この動向は、健康と環境に対する意識が高まり、食品メーカーがより持続可能で健康的な選択肢を提供することに焦点を当てる中で発展しています。植物油脂不使用のチョコレートは、選択肢が増え、美味しさと健康を同時に追求する消費者にとって魅力的な選択となっています。

無添加チョコレートとは?何故チョコに添加物を入れるの?


無添加チョコレートは、チョコレートに無駄な添加物が入っていない、シンプルで自然なチョコレートのことです。

普通のチョコレートには、色や味を整えるために人工の香料や着色料、保存料が使われることがあります。しかし、無添加チョコレートはそういった「余計なもの」をできるだけ使わず、原料だけで作られています。

例えば、カカオ(カカオ豆)、砂糖、牛乳(または乳代替品)、バニラなどが、無添加チョコレートに使われる基本的な材料です。これによって、より自然で素朴な味わいが楽しめます。

無添加チョコレートは、身体に良いものを食べたいと考える人たちや、食物アレルギーがある人たちにとっても選ばれることがあります。簡単に言うと、無添加チョコレートはシンプルな原料だけでできた、おいしくて安心なチョコレートと言えます。

では何故わざわざチョコレートに植物油脂などの添加物を入れるのでしょうか?その理由としては以下の様な点が挙げられます。
  1. 日持ちが短い: 無添加チョコレートは保存料を使っていないため、保存期間が通常のチョコレートよりも短いことがあります。購入したら早めに食べるのがおすすめです。

  2. 溶けやすい: 無添加チョコレートは、添加物が入っていない分、温度に敏感です。暑い場所や直射日光に当たると、普通のチョコレートよりも早く溶けてしまうことがあります。

  3. 一部の味が強い: 一部の無添加チョコレートは、原材料の味が濃く残ることがあります。例えば、カカオの風味が強く感じられ、子どもたちには好みが分かれるかもしれません。


これらの点から、無添加チョコレートは美味しいけれども、取り扱いに気を付けたり、早めに食べたりする必要があると言えます。

植物油脂が入ったチョコと入っていないチョコ、味の違いはある?


植物油脂が入ったチョコレートと植物油脂が入っていないチョコレートとでは、味に違いが生じます。以下は、それぞれのチョコレートの特徴についての説明ですが、製造者や販売商品によっても異なるのであくまでも参考程度にお願いします。
  1. 口どけの違い: 植物油脂が入ったチョコレートは、一般的に口どけが滑らかでなめらかです。これにより、舌に触れるとすぐにとけていく感じがします。一方で、植物油脂が入っていないチョコレートは、よりしっかりとしていて、口に入れたときにじんわりととける感覚があります。

  2. 風味の違い: 植物油脂が入ったチョコレートは、植物由来の油の特有の風味が感じられることがあります。一方で、植物油脂が入っていないチョコレートは、カカオの風味や香りがより際立って感じられることがあります。

  3. 甘さのバランス: 植物油脂が入ったチョコレートは、しばしば甘さが強調されていることがあります。これは、植物油脂がチョコレートに甘味を与える役割を果たすからです。一方で、植物油脂が入っていないチョコレートは、よりカカオ本来の味わいが前面に出ていることがあり、甘さが控えめな場合があります。


簡単に言えば、植物油脂が入ったチョコレートは滑らかで口どけが良く、植物由来の風味が感じられる一方で、植物油脂が入っていないチョコレートは、よりカカオ本来の風味が強調され、口に入れたときの感覚が異なります。